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November 26, 2005

家族写真 「不如帰」

ある朝、一本の電話が鳴った。

「ん~、は~い、もしもし」

前日、朝方まで仕事だったオレは

寝ぼけながら電話に出た。

すると、

相手は泣く子も黙る豪腕投手

イクミさん(母ちゃん)だった。

その日のイクミさん、

かなり調子が良かったのか、

「あんた何しよん?」

「まだ寝よん?」

「もう起きとったん?」

いきなり3球、

150キロの剛速球質問ボールを投げてきた。

「ちょ、ちょっと、待ってくれ!」

声にはならなかったが、

オレは心の中で一生懸命、

どこにもいない審判にタイムを要求した。

だって、オレはまだ、

バッターボックスに立っていない。

それどころかユニフォームすら着ていない。

「それで自分、ボール打ち返せるワケないやん!」

ベタな関西風つっこみを自分自身に入れていると、

ようやく目が覚めてきた。

すると、ノリにノッているイクミさんは、

待った無しで新たな質問を投げてきた。

「今度いつ徳島戻ってくるん?」

今度はどうにか

「まだ分からんよ」

と球に喰らいついた。

そうすると、ニヤリと笑い(想像)

意味深に一球外してきた。

「あんた、不如帰(ホトトギス)知っとん?」

んっ!?

何だ?この敬遠ぎみの質問

クソー、さすがベテランの大投手。

まったくイクミさんの心理が読めない!

しかし、ここで焦ってはいけない。

オレだって藤田家期待のドラフト5位!

冷静を装い、こう答えた。

「もちろん知っとーよ、ホトトギスぐらい」

「あの有名な言葉もあるでー」

鳴かぬなら殺してしまえ不如帰。織田信長

鳴かぬなら鳴かせてみせよう不如帰。豊臣秀吉

鳴かぬなら鳴くまで待とう不如帰。徳川家康

オレは精一杯、

野村監督ばりに頭脳野球も得意なとこをアピールした。

するとイクミさんは作戦通りと言わんばかりに言った。

「ほな、早う徳島戻ってきー」

えっ!?

何でそうくる?

完全に動揺していると、

それをあざ笑うかのように

「ほら、聞こえるだろ~?ホトトギスの鳴き声」

と受話器を庭に向けるふりをした。

「ホ~~、ホケキョ!」

「ホ~~~~、ホケキョ!」

ウ、ウソでしょ!?

マジで?

それイクミさん、

あきらかに自分で鳴いてるやん!!

オレは再度、どこにもいない審判に抗議した。

しかし、

イクミさんはあくまでホトトギスの鳴き声だと主張した。

結局、オレの抗議は認められず、

またしても打者としては最も屈辱的な見逃し三振となった。

そして仕方なく電話を切り、ベンチにさがった、その瞬間、

オレはある重大な事に気付いた!

さっきのホ~ホケキョって鳴き声、

そもそも

ホトトギスじゃなくて、ウグイスやから!!!

やられた・・・・・・・・・・

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鳴かぬなら自分で鳴いちゃえ不如帰。藤田イクミ

家族写真 |

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